7・アトピー性皮膚炎の生活の工夫
大切なのはスキンケアを続けること
アトピー性皮膚炎は良くなったり悪くなったりして完全に治るのは難しいこと、マスコミでステロイドの怖さが強調されていることなどから、民間療法も多く紹介され、迷われているお母さんもいらっしゃる様です。
最も大切なのは、基本的なスキンケアを続けること。 スキンケアの基本は、
(1) 清潔（よだれや汗をそのままにしないようにしましょう。）
(2) 保湿（拭いたり洗ったりしたら必ず保湿をしましょう。）
(3) 炎症を抑えること（赤くなっているところに保湿剤だけ塗っても良くなりません。炎症を抑えるには適切なステロイド剤を適量塗りましょう。）
このほか、ちょっとした工夫の積み重ねで、湿疹が悪化しにくくなります。
熱いお風呂に入らない
からだが温まると皮膚がかゆくなります。
お湯の温度は38-39℃で湯船につかるのは短時間にしましょう。
汗をかきやすい時期はシャワーで十分です。
汚れを落としたら、あまり温まらずにさっとあがりましょう。

からだは、ナイロンタオルやカーゼは使わず、手のひらで石けんをよく泡立て、やさしくなで洗いをしましょう。汚れは十分落ちます。そして、石けんが皮膚に残らないよう、よく洗い流しましょう。耳の後ろ、膝の後ろ、首、わきの下などに特に気をつけて。

汚れやすい顔や手は石けんで洗いますが、身体は毎日石けんを使わなくてかまいません。頭皮は石けんよりもシャンプーの方が良いでしょう。

お風呂上がりと、朝お着替えするときには、必ず保湿剤などを塗りましょう。親子のスキンシップにもなりますね！
下着は肌触りの良い綿のものを
下着はやわらかい綿のものが理想です。新品は必ず洗濯してから着せましょう。
縫い目があたらないように裏返したり、首筋のごわごわするタグは切り取る、フリースなどの化繊の洋服の下には綿のシャツを着せる、など工夫しましょう。

バスタオルや下着などを洗濯するときには、洗剤や柔軟剤が残らないように十分すすぎましょう。
かゆみを抑える工夫を
寝ている時に無意識にかゆいところを掻いてしまい→湿疹がひどくなる→よけいに痒くなるという悪循環になっていることがあります。

寒い時期にも寝る時には暖房を弱め、暑い夏にはエアコンを上手に使いましょう。

どうしても掻いてしまいステロイド軟膏を使う機会が多くなってしまう場合は、かゆみ止めの内服薬を併用するのもいいでしょう。
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